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Jul 19, 2004

ゲームに見た罪

 ちょっとネタも無いので、実況パワフルプロ野球11と言うゲームをプレイして感じた一つのネタを取り上げてみようと思う。

 このパワプロではサクセスモードと言うのがある。具体的には、パワプロ内で使用可能なキャラクターを育成すると言うモードで、今やこのゲームに欠かせない物となっている。

 さて、そんなサクセスモードなのだが、今回は「大学野球編」となっている。

 3つの大学と1つのおまけシナリオの中から、プレイしたいシナリオを選択できる。先に述べた3つの大学のシナリオでは、バイトをしながら野球の練習をする。と言うのがキモとなっている。

 別に生活費を毎月請求されるわけではないのだが、より良い野球用品を購入したり、様々なメリットをもたらす彼女とのデートの為に「お金」と言う概念が、攻略において非常に重要となってくる。面白いシステムである。

 もちろん、このバイトにも様々な種類があり、「コンビニ」「居酒屋」「引越し手伝い」と、貰える支給額やバイトのきつさに段階が設けてある訳だ。

 他にもパワプロならではと思える「野球場の売り子」だとか、ちょっと危険だが多額の報酬が見込める「人体実験に協力」。世相を反映したのか「ホスト」と言う、意外にも割に合わない仕事も存在する。

 今回取り上げたいのは、そんな仕事の中でも特に異質な「穴掘り」と言うバイトである。

 何故に穴掘り……。なのかは読者やプレイヤーの想像力に任せるとして、肉体労働だが8000円の見返りがもらえるという、このゲームにおいて、通常ならば極普通のバイトになっている。

 が、この後がちょっと違う。実は、このバイトに限って(だと思う、まだプレイ回数少ないのでご容赦を)バイト後、同僚の頬に切り傷のある男が仕掛けるミニゲームによって、最終的に貰える報酬が何倍にもなるのだ。

 そのミニゲーム。と言うのが、このコラムで取り上げたい、そう言うちょっと気がかりな内容だった。

 いわゆる内容を簡略化したチンチロリンなのだ(知らない人は調べる)。もちろん現金を賭けたら賭博行為である。現金を食券に変えて~換金という、一連のステップを踏んで主人公は現金を獲得するのだが。

 私がプレイした時は、主人公がバイトで得た8000円を全て投資し、いざ勝負。強く振ったら5のゾロ目が出て、何と32000円にまで増えた。そこから換金手数料を差し引いた28000円程度のキャッシュバックがあった。(具体的な数字は曖昧です)

 食券に変換すれば違法な賭博行為でなくなる、のかどうか、詳しくは知らないのだが……。(パチ系はまかり通ってるし)

 パワプロと言う、特にプレイヤーの年齢層も低く、また「野球しようよ」に代表されるような子供向けの情報発信を行っている事からも、このミニゲームに関しては不適切ではないかと感じた。

 尚、この文章ではパワプロにおけるチンチロリンに関してはこれ以上は踏み込まない。実際合法なのかもしれないし、私のチンチロリンに対する知識や価値観を誰かに強いる気は無いからね。

 ただ、現在。ゲームにおける倫理の問題は非常に重要視されている。

 子ども達にとって、身近に存在するゲームやテレビ、インターネット等と言うメディアの影響は非常に大きく、言葉は悪いが、親が子どもを管理する場合、非常に厄介な存在となっている。

 そんな意識の高まりの中、昨年から登場したのがCEROというNPO法人が行う「年齢別レーティング」と言うシステムだ。

 パワプロの場合ならば「全年齢対象」となっている。法律に抵触するわけでもないし(多分)、別にセクシャルな表現があるわけでもないから当然だ。私が親でも、小学生にやらせても大丈夫だろ、と思う。

 で、例えば同じコナミの製品であるSILENT HILL 3はホラーアドベンチャーと言うジャンルの為、「15歳以上対象」となっている。ちっとスプラッタ的な表現があるし、確かに余りにも低年齢の子どものプレイには不適切かもしれない。

 ちなみに、このマークは、いわゆる「18禁」と違い、ただの表示なので15歳以下でもSILENT HILL 3を購入可能だ。そこの所誤解無きように。

 更に先月から取り組みが強化され、ジャンルに関しても「コンテンツディスクリプターアイコン」と言う表示が始まり、例えば「恋愛」だとか「セクシャル」、他にも「ギャンブル」等の分りやすいマークが付く事となった。

 俺の友人のゲームの棚は「恋愛」マークで埋め尽くされるんだろうな、と思うと哀れであるが。まぁ、実際そうなのだから仕方ないと思う。

 ちなみに、このマークの選定に関しては、こちらの記事が詳しいので紹介しておく。

 ITmediaニュース:「このゲームの対象年齢は15歳以上」――誰がどうやって決めている?

 いよいよ本題を書くのだが、私はこのシステムに非常に大きな問題があると感じている。

 と言うのも、上記の記事から引用によって紹介させていただくとこの部分である。

 トレーニングを修了した審査員が審査するのは、ゲームを撮影したビデオ。ゲームメーカーが、ゲーム内でレーティングの対象になりそうなシーンを2時間以内にまとめたものを、CERO内の専用ブースで視聴、同機構が定めた基準に則って、表現やシーンをチェックする。(ITmediaニュース:「このゲームの対象年齢は15歳以上」――誰がどうやって決めている?)より引用

 つまり、ゲームメーカーにビデオ提出を要求し、それを一般公募の審査員がチェックすると言う形態をとっているため、当然チェック漏れが発生しうる。

 提出させるビデオはゲームメーカーの良心に頼らざるを得ず、ゲームメーカーが意図的に提出を控えた場合はどうなるんだろと言う、消費者の観点から見た漠然とした不安がある。

 そして、何より審査員の先入観をどうしても取り除く事が出来ない。予備知識があったり、何万本も売り上げたゲームには、甘い評価が下されて当然ではないだろうか。

 また、反対に、ゲームに関する予備知識が少ない場合、映像だけ見せられても判断に困る作品もあるのではないだろうか。私が思うに、このマークは結局目安以上の存在にはなりえないとは思う

 が、しかし。このマークが与える影響はそれなりにあるから性質が悪い。

 パワプロの場合、先程のチンチロリンの映像を選定した場合、もしかすると「反社会的行為表現」に抵触すると考えられ、もしかすると何らかの表示が義務付けられる可能性は否定できない。

 今までのゲームについていた表示と言うのは「グロテスクな表現」だとか「18歳未満禁止」とか、マイナスイメージの多いので、付くだけで必要以上の打撃を被る可能性がある。

 50万本以上出荷するパワプロシリーズにおいて、ゲームのイメージとかけ離れる「ギャンブル」の表示が付けば、それなりの販売における打撃やブランドのイメージに傷が付く事となるのは想像に難くない。

 もちろん、その場合は、出荷を延期するなどしてチェック対象を変更してしまえば良いのだが。

 けれども、映像にも無かったのか、この様に安易にチェックを通しその上で漏れてしまうと、私の様な人間のブログに色々書かれてしまう。悪化すれば風評被害を受ける、と言う訳だ。

 と言う事で、現在のCEROのシステムでは、購入者にとっても、ゲームメーカーにとってもデメリットが大きいように思う。

 表示が無ければ子どもに全てのゲームを推奨できるわけではないし、ゲームメーカーもチェックにかかる労力が大きくなればなるほど重荷でしかない。

 如何だろうか。

 パワプロの主人公が罪に問われるかはさておき。私にとって本当の罪とは、大人が子どもに対して、子供が受け取った情報を正しく説明してやらない、あげない、出来ない事だと思うのだが、それを書くとキリが無いのでこの辺で切り上げる。

#もちろんゲームに限らず、です。また、子供が大人に頼らず情報を取得してしまうのは問題かもね。

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