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Jun 10, 2004

エルピーダ、最新鋭DRAM工場建造

 個人的に見逃せません。

 エルピーダメモリ株式会社と、子会社の広島エルピーダメモリ株式会社は10日、世界最大級の半導体工場の建設を開始したと発表した。(エルピーダ、世界最大級のDRAM工場を建設

 かつて、日本は半導体を初めとするエレクトロニクスで高度経済成長を遂げた。いまや、半導体を使用していない家電製品を探すのは難しいだろう。

 ピーク時(80年代)の半導体には、世界中の約70%の半導体は日本で生産され、日本といえば半導体だった。例えば、映画、「Back to the Future(米1985年)」にも登場した、タイムマシンデロリアンには「良い物は皆日本製品」として日本製チップが使用されていた。

 しかし、今では台湾、韓国、そして中国に仕事を奪われた格好となり、日本経済の象徴であったエレクトロニクスの分野では苦戦が続くようになった。70%あった市場シェアは一気に10%まで落ち込んだ。日本企業はバブルの崩壊と共に、半導体部門から撤退に次ぐ撤退。

 ここ10年、半導体の分野で日本は良い所が無い。

 そんな中、99年、日立とNECが半導体部門に共同出資、DRAMを製造する新会社として「エルピーダメモリ株式会社」を設立。日本における、DRAM最後の砦とも言える。

 DRAMとはダイナミック・ランダム・アクセス・メモリの通称。電圧をかけ続ける事で、1と0の情報を記憶しておく事が可能であり、フリップフロップによる自己保持をかけるSRAMよりも、仕組みが単純なので大容量化も容易いとされ、コンピュータの世界では現在も、95%以上は主記憶装置(メモリ)として使用している半導体製品だ。

 パソコンを構成するパーツは現在、殆ど日本以外の企業が製造した製品だ。それを組み上げたり再パッケージ化して日本ブランドとして日本企業は出荷している。唯一ハードディスクだけが東芝、日立、富士通などがギリギリ踏ん張っている状況。他はアメリカ、台湾、韓国の企業が主だ。製造場所は中国がトップだろう。

 つまり、DRAMの世界は、逆に考えればパソコンのパーツ総てにおけるシェアの縮図ともいえる。ここでのシェア拡大を達成するためにエルピーダは奮起している。

 DRAMに求められているものは3つ。安価、大容量、高品質。

 材料を輸入に頼り、人件費の高い日本では安価に作る事は出来ない。容量自体も需要が無いだけで技術的にはどこの企業も大容量製品を製造できるレベルにはなっている。この2点では勝負できない。

 つまり、最後の1点、高品質をエルピーダは極めるしかないのだ。メーカーによって速度、寿命、信頼性にも大きな差が出るので、この点を極めれば、単位当りの価格が高くても需要はある。日本の技術力は相変わらず高いので、ここからの努力次第ではもう一度立ち上がれるのではないか。

 最近、台湾での政治的な問題からDRAM出荷が滞り、日本を始め、世界的にDRAMの価格は高騰した。しかし、このDRAMを日本で製造し、供給する事が出来るようになれば市場が安定すると思うのだが。今、日本におけるDRAMメーカーは、事実上エルピーダしか存在しない。

 そんな中、エルピーダによる、DRAM製造部門への更なる注力作戦は見逃せない。と言う訳だ。

 私は、ガイアの夜明けで以前、「技術立国ニッポンの決断 ~日の丸メモリー 最後の反撃~」と言う放送を見ているため、非常にエルピーダに好感を持っている。

 情報化社会とされる中で、このハード面でのシェア拡大。毎年需要を拡大する半導体利用製品の復権は、日本の景気回復にもダイレクトに作用すると思う。

 エルピーダ。ギリシャ語で「希望」と言う意味の「elpis」が語源だと言う。果たして、日本の半導体、いやハイテク業界における希望の星と成れるのだろうか。まだまだ分らないが、期待したい。

#ちとこの手のネタにも触れておきたかったので記事書きました。

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