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Jan 10, 2004

コンセントに信号を

 今日ITmediaで気になったのは家電の祭典CESの様々な話題。中でも、

2004 International CES
松下、電灯線で170Mbpsを実現する新技術を発表
 International CES初日の基調講演を行った松下電器産業AVC社の大坪文雄社長は、家庭内の電灯線を用い、170Mbpsを実現するホームAVネットワーク技術を発表した。(ITmediaニュース:松下、電灯線で170Mbpsを実現する新技術を発表)より引用

 これかなぁ、やはり電灯と言えば松下なのか。なんて冗談はさて置き、この記事は非常に面白かったけれど、まだココログの中では誰も記事を書いていないようなので書きます。

 えー。いわゆる「家庭用コンセントに信号を送る。」って技術の最新版です。こちらの記事に同様の技術の解説が載っているので、参照してください。 → リビング+:コンセントが通信インタフェースになるメリットとは?

 これは韓国の技術だったわけなんですが、松下規格ではなんと100BASE規格を超える170Mbpsを最大速度として設定してます。こりゃ凄い。この位の速度をQoS(いわゆる品質保証)も実装して実現しているとなると、家庭内で家電の制御を行うだけでなく、LANとしても十分使えます。高品質のメディアデータを流しても問題はないでしょう。

 LANの話を続けると、アメリカのように、全ての部屋に電話のモジュラジャックがあるわけでない日本やアジアの住宅において、LANを家庭内で構築すると言うのは比較的面倒くさい。従来の方法は概ね二通りで、何とかしてツイストペアケーブルを這わす、無線LANを導入する。等と言う手段が用いられました。両方ともに利点はある物の、デメリットも大きく(邪魔だとかセキュリティ、コスト、ムラ)、やはり最初から組み込んであるコンセントのように気軽に使いたい物です。

 で、日本の場合、殆どの住宅が全ての部屋にコンセントを構えているためこれを流用できるとなると、相当便利でスリムになります。LAN、パソコン周りは言うに及ばず、家庭の全空調設備の温度一括変更だとか、ホームメディアサーバーを導入してのマルチメディアへの対応だとか。

 個人利用する家電にとっては概ね大歓迎です。電気工事士の観点から見ても、わざわざスイッチ回線を組まなくても、ライトに信号を受け取る回路をつければOKなので、大掛かりな設備を作るとき楽になる。この技術はほんと、今すぐにでも登場して欲しい。

 べた褒めですが、私なりの懸念もあります、主に4点。まず、従来のコンセントに使われている宅内配線は外部からのノイズに非常に弱い、という事実に基づく点が1つ。そして、このアダプタと言う奴を介さずコンセントに接続した家電は、今まで通りに動くのかと言う点。あとは、引込み線から外、いわゆる電柱の上の電線に信号が漏れたり、外部から信号が流れ込んでこないかと言うセキュリティの懸念も1点。最後に信号が漏れた場合の在来発電施設への影響、これで4点。

 まとめると、「信号は何処のエリアまで到達し、尚且つどの程度影響を受け及ぼす物か。」と言う事に尽きますね。また、今までの家電が動かない、ってのは最悪ですよね。それと日本の古い建造物だと、配線が相当劣化していて予想以上に回線が遅くなるのではなかろうか。懸念を数えていくと4つじゃ収まりそうにありません。

 もちろん、前述の通り、これが実現できたら宅内配線の歴史で革命と言える事件になるでしょうし、今後の動向から目が離せませんよ。

 あー、この手の話題はVPNと一緒で、うちの学科の科長が好きだから今度聞いてみますね。またその時辺りには新しい情報も入っていると思うのでまた続報があったら書き込みます~。それでは今回はこの辺で。

#最近、こう言うネタが増えてますが……。筆者は気まぐれなので許してやってください(汗)

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Comments

はじめまして、なみじろうと申します。
電灯線通信、確かに魅力的ですが、課題が山積しているのも事実です。セキュリティの問題はご指摘通り。確実なのはブロッキングフィルタでガードしてしまうことですね。
それと、ブレーカをまたがって通信できるのか?という懸念もあります。配線系統が違えば同室内のコンセントでも通信できないとか。。。まぁ、その辺りが解決できるメドが立ったので発表したんだと思いますけど。
他にも、TVアンテナ線(同軸ケーブル)での通信という技術もあります。ホームネットワークのインフラは、無線も含め、しばらくは複数乱立しそうですね。

Posted by: なみじろう | Jan 10, 2004 at 02:39

はじめまして、なみじろうさん。早速のコメント有難う御座います。
セキュリティの場合、物理的にダイオードみたいな物(或いはスプリッタ様な物)でシャットアウトできますからね。60~50Hz程度だけを通過するようにすれば大丈夫っすね。
なるほど、確かにブレーカーは盲点ですね。ただ、この場合の通信範囲はあくまで家庭内のLANという話なりますし、ブレーカーをまたいでのデータ通信と言うのは考えなくて良いかと(は!まさか上記の屋外電線との遮断をこのブレーカーが果たすとか?w)。電線におけるブリッジも簡単だと思います。
けれど、もっと理屈を踏まえ厳密に考えていくと、ターミネータの変わりにやはり全てのコンセントに同様の装置を取り付ける必要があるのか、衝突した場合どうなの。とか、端末の認識問題、ノイズや強いサージがある中で如何にQoSを実現するのか。課題&疑問多そうです(笑)
上のほうでチラッと書きましたが、学科長がこう言う話好きでよく話してくれるんですが、なんか、不必要なデータ信号はガス警報装置にも悪影響が出るとの事です。さすが爆発した某原発の元SE、言う事が違います(ぉ)
インフラ整備が進むと非常に快適になると思われるので、待ち望んでいるのですが、これじゃあ仰るとおり本当に時間がかかりそうですね、もうちょっとこの手の記事が多くなりそうです(^^;

Posted by: エヴラカ丸. | Jan 10, 2004 at 03:23

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